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2025.07.10

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題 (42)『最近天災が多いですが、その場合医療系の仕事に就いたあなたができることについて書きなさい。(1000字)』

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看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題(42)

⁻『最近天災が多いですが、その場合医療系の仕事に就いたあなたができることについて書きなさい。(1000字)』

近年、地震や豪雨、台風といった自然災害が頻発し、私たちの日常生活を脅かしています。特に日本は地理的・気象的な条件から災害の多い国であり、医療従事者としてこうした状況にどう備え、どのように行動すべきかを考えておくことが求められます。医療系の仕事に就くと、救急の部署に勤務していなくても、避難所や地域での支援、病院での二次災害防止など、さまざまな場面で対応を迫られる可能性があります。

本記事では、災害時の医療従事者に求められる役割や心構えについて詳しく解説します。

●今後想定される災害

日本では南海トラフ地震や首都直下地震など、大規模な災害が予想されています。また、地球温暖化の影響により、集中豪雨や大型台風などの気象災害も増加傾向です。これらの災害は一度発生すると医療機関への負担が急増し、ライフラインが断たれる中で医療活動を継続する難しさがあります。

災害時には病院が被災する場合もあり、医療従事者自身も被災者となり得ます。そのため、個人レベルでの備えに加え、職場全体での防災対策やマニュアル整備が重要です。また、支援が遅れやすい高齢者や妊婦、障害を持つ方々への配慮も欠かせません。

看護師や保健師、助産師といった立場の人は、こうした脆弱な立場の人々に目を向け、優先的に対応することが求められます。

●災害時に医療職ができること

災害が発生した際、医療従事者に求められるのはまず「自らの安全確保」と「施設内外での迅速な役割分担」です。病院勤務の場合は患者の避難誘導や応急処置、院内感染や二次災害を防ぐための判断が求められます。地域では、避難所での医療支援や健康相談、感染症の拡大防止などが役割になります。

また、妊婦や産後の母親、小児、高齢者など災害弱者への対応も重要です。例えば、避難所では授乳スペースの確保やおむつ・ミルクの支援、ストレスを抱えた被災者へのメンタルケアも必要です。こうした支援は必ずしも救急救命の現場に限らず、すべての医療職が関わるべき分野です。

さらに、地域包括ケアシステムの一員として、普段から住民と関係を築き、平時から防災意識を高める啓発活動も医療職にできることの一つです。

●出題者の意図

この問いは、受験生が「災害における医療職の責任」をどう捉えているかを見極めるためのものです。知識をただ並べるだけでなく、「看護師・助産師・保健師として自分なら何ができるか」を具体的に考える力が問われています。

重要なのは、「救急の部署に勤務していなくても災害対応は求められる」という現実を理解し、平時の備えや緊急時の柔軟な対応を意識しているかどうかです。

面接や小論文で問われる際は、ニュースや自分の経験も交えて、リアリティのある視点で答えると説得力が増します。

●心構えと行動計画

医療職は災害時、限られた資源の中で優先順位を判断しなければなりません。そのためには日頃からトリアージ(患者の重症度に応じた治療の優先順位付け)や感染症対策、搬送・避難計画の基礎を学んでおく必要があります。

また、自宅や職場での備蓄、家族との連絡手段の確認、避難ルートの把握も大切です。これらの準備は自身を守りつつ、患者支援の基盤にもなります。

災害が起きたときは、冷静さを保ちつつ周囲と協力し、「まずはできることから着実に行う」という姿勢が求められます。

●どう書くか

小論文では、災害の現実と医療従事者としての役割を結び付けて書くことが大切です。具体例として「東日本大震災時の避難所支援」や「熊本地震での妊産婦ケア」を挙げると説得力が増します。

「被災者に寄り添う心」「平時からの備え」「限られた状況での迅速な判断」をキーワードに、感情的になりすぎず冷静に書くと良いでしょう。

●まとめ

災害はいつ、どこで起こるかわかりません。そのため、医療従事者には「日常の中で災害を意識する習慣」と「いざという時の行動力」が求められます。

小論文や面接では、自分が将来どう対応したいか、どのように被災者を支えたいかを具体的に語れるようにしておきましょう。それが災害多発時代に生きる私たちに必要な姿勢です。

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