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2025.07.05

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題 (41)『競うことについて(800字・60分)』

看護学校の入試の小論文『競うことについて』の画像 京都の看護予備校アルファゼミナール

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題(41)

⁻『競うことについて(800字・60分)』

看護学校の入試では、「競うこと」というテーマが出題されることがあります。一見シンプルに思えますが、「競う」という言葉にはさまざまな側面があります。友人など特定のライバルに勝ちたいという気持ちや、スポーツや学業で大勢の中で一番を目指す挑戦心など、人は幼い頃から大小さまざまな競争に触れてきます。しかし競うことにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。例えば、努力して結果を得る達成感がある一方で、見栄を張ったり、他人を必要以上に意識しすぎたりする側面も見られます。

看護職を志す人にとって、競争心をどのように受け止め、活用するかは重要なテーマです。この小論文では、競うことの意義や課題を整理しながら、自身の考えを述べる必要があります。リード文では「競争の経験」や「競争がもたらす影響」について触れると、読者を引き込む文章になります。

●競うことの意味と種類

「競う」とは、ある目標に向かって他者と比べ、優劣を決めようとする行為です。スポーツの試合のように明確な勝ち負けがあるものもあれば、学校の成績のように順位付けされるものもあります。

また、競争には二つのタイプがあります。一つは「一対一」のライバルとの競争です。例えば、同じクラスの友人とテストの順位を争ったり、職場で同期と成果を比べたりすることです。もう一つは「多数の中で一番を目指す」競争です。自動車レースのように多くの参加者の中で勝利を目指すものはその代表です。

人は成長の過程で必ず競争に直面します。それは、社会において切磋琢磨しながら自己を磨く機会でもあり、「自分の力を試す場」として重要です。一方で、競争が過度になると心の負担を感じたり、人間関係がぎくしゃくしたりすることもあるため、冷静にその影響を考えることが大切です。

●競うことのメリットとデメリット

競争には多くのメリットがあります。まず、目標に向かう過程で努力を積み重ねることで、自己成長が促されます。例えば、学校の成績で上位を目指すことで学習意欲が高まり、知識が深まる経験は多くの人にあります。スポーツでは、ライバルの存在が自分を追い込み、能力を引き出す原動力になることもあります。

一方で、競争のデメリットも見過ごせません。過剰に他者と比較することで焦りや嫉妬が生じ、精神的に不安定になることがあります。また、競争の結果にこだわりすぎると、見栄を張ってしまうケースもあります。例えば、幼稚園の送り迎えに高級車で通うなど、他人からの評価を過剰に意識してしまう行動です。このような競争は本質を見失いがちです。

看護の現場では、仲間と協力することが求められるため、過剰な競争心がチームワークを乱す可能性もあります。そのため、競争心を「自分の成長に生かす心構え」としてコントロールすることが重要です。

●看護職と競争心の関係

看護職は、患者一人ひとりに寄り添い、チーム全体でケアを提供する仕事です。そのため、「個人の勝ち負け」にこだわるよりも、「良いケアを提供するために何を学び、成長できるか」を重視する姿勢が求められます。

ただし、看護学校での学びや資格試験などでは、競争心が適度に必要です。「〇〇の分野で誰よりも詳しくなりたい」「患者さんに信頼される看護師になりたい」という目標を持つことは、成長の原動力になります。

重要なのは、競争心を「他人を蹴落とすため」ではなく、「より良い自分になるため」に使うことです。看護現場では、仲間と助け合い、互いに刺激し合う「健全な競争」が理想といえます。

●出題者の意図

このテーマを通して出題者が見ているのは、「物事を多角的に考える力」と「自分の意見を論理的に伝える力」です。競争について一面的に「良い」「悪い」と判断するのではなく、両方の側面を理解し、その上で自分はどう考えるかを語る姿勢が大切です。

また、看護職における協調性や倫理観にもつながる話題なので、議論の中で「競争心と協調性のバランス」についても触れると説得力が増します。

●どう書くか

このテーマで小論文を書く際は、以下の流れを意識しましょう。

1. 競うことの意味と社会での事例を提示する
2. メリット・デメリットを整理し、自分の体験や考えを具体例とともに述べる
3. 看護職において競争心をどう活かすか、協調性とのバランスを考察する
4. 結論として「競争心を前向きに捉え、自分を成長させる糧にしたい」とまとめる

このように書くと、文章全体が自然に流れます。

●まとめ

競争は人生において避けられないものであり、それ自体は悪いものではありません。重要なのは、競争を通して「より良い自分を目指す姿勢」を持つことです。

看護師として活躍するためには、時に競争心が必要ですが、それ以上に大切なのは「患者や仲間のために何ができるか」を考える心です。競争心を良い方向に活かし、他者と切磋琢磨しながら成長する姿勢が求められます。

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