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2025.07.04

看護大学・看護学校の入試のグループ討論で出されたお題(21)『優しい社会とは(8分間)』

ディスカッション『優しい社会とは』の画像 京都の看護予備校アルファゼミナール

看護大学・看護学校の入試のグループ討論で出されたお題(21)

⁻『優しい社会とは(8分間)』

看護学校や看護大学の入試では、個人面接だけでなく「グループ討論」が行われることがあります。その中で出された「優しい社会とは」というテーマは、一見シンプルなようで奥が深い課題です。
受験生は「優しさ」という抽象的な言葉を自分なりに定義し、それを社会全体にどう広げるかを短時間で議論する必要があります。

本記事では、優しい社会について考えるための視点、討論で役立つポイント、さらに試験官が何を見ているかなどを解説します。討論練習の参考にしてください。

●優しい社会とは何か

「優しい社会」とは、誰もが安心して暮らせる環境が整い、人と人とが思いやりを持って助け合える社会を指します。
例えば、高齢者や障がいのある人が気軽に外出できるバリアフリーの街づくりや、困っている人に自然と手を差し伸べる風土、経済的な支援制度が整っていることなども含まれます。

また、優しい社会は制度だけでなく「個人の心の在り方」にも左右されます。見知らぬ人への小さな親切、子育てや介護をする人への理解など、日常の一人ひとりの行動が大きな支えとなるのです。

●個人の優しさと社会の優しさ

個人が持つ「優しさ」と、社会全体の「優しさ」は密接につながっています。
個人の優しさとは、例えば「困っている人に席を譲る」「落とし物を届ける」といった行為です。社会の優しさは、そうした行動が自然にできるように促す仕組みや文化です。

しかし、個人だけに優しさを求めると負担が集中してしまうため、制度として優しさを支える環境(例:子育て支援、生活困窮者への援助)を整えることが重要です。このバランスについて議論すると、より深い内容になります。

●試験官の意図

「優しい社会とは」という課題で面接官が見ているのは、受験生が抽象的なテーマをどのように具体化できるか、そして他者の意見を受け止めながら自分の考えを伝えられるかです。

討論では以下の点が評価されます。

  • 抽象的なテーマを論理的に分解し、具体的な事例を交えて話せるか
  • 相手の意見に耳を傾け、話しやすい雰囲気を作れるか
  • 短い時間内で自分の意見を簡潔に伝えられるか

●予想される意見

討論で出やすい意見としては以下のようなものが考えられます。

・社会保障制度の充実(経済的支援・医療体制の整備)
・思いやりやマナーを育てる教育の推進
・SDGsのような「誰一人取り残さない社会づくり」
・ボランティア文化の普及

一方で、「優しさは時に甘やかしになる」という慎重な視点も重要です。「厳しさが優しさにつながる場面」についても触れると、多角的な議論になります。

●どうまとめるか

議論の最後には、「優しい社会を実現するために何ができるか」という方向で意見をまとめるのが効果的です。
例:「優しい社会には個人の思いやりと制度の充実が両立することが大切だと感じました。看護職としては、まず目の前の患者さん一人ひとりに寄り添い、チームの一員として支え合う姿勢を大切にしたいです。」

このように「看護に関連付ける視点」も忘れずに入れると、評価が高まります。

●まとめ

「優しい社会とは」というテーマは、普段何気なく使っている「優しさ」を深く考えるきっかけとなります。

討論では、現実的な視点と理想をバランスよく盛り込み、自分の言葉で語ることが大切です。そして、看護を目指す者として、患者や家族に優しく寄り添える姿勢を意識して答えると良いでしょう。

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