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2025.06.29

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題 (37)『実現(800字・60分)』

看護学校の入試の小論文『実現』の画像 京都の看護予備校アルファゼミナール

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題 (37)

⁻『実現(800字・時間60分)』

「実現」という言葉には、人が思い描いた目標や願いを、努力や工夫を重ねて形にしていく力強さが込められています。それは、目の前の課題を一つずつ乗り越え、夢や希望を現実のものとしていく営みとも言えます。看護や医療の現場では、患者の「こうありたい」を支えること、またチームで掲げた目標を達成することも「実現」と言えるでしょう。このお題では、単なる夢物語ではなく、現実に向けての過程や姿勢をどう言語化できるかがポイントになります。

今回は「実現」の意味を掘り下げながら、看護職をめざすうえで大切にしたい姿勢についても考えていきましょう。

●実現するとは

「実現する」とは、想いや計画を具体的な形にすることです。
たとえば「看護師になる」という夢も、ただ心に描くだけでなく、入試勉強や面接準備、学校選びといった一つひとつの行動によって形づくられていきます。「実現」には時間も手間もかかりますが、行動の積み重ねが現実をつくるという視点を持つことで、日々の努力に意味が生まれます。

また、実現は一度きりではなく、達成した目標の先にまた新たな実現が続いていくものです。

●大きな実現と小さな実現

「実現」にはさまざまなスケールがあります。ノーベル賞級の医療研究のような大きな実現もあれば、今日できなかったことを明日できるようにする、という小さな実現もあります。たとえば患者の「今日はトイレに一人で行けた」という言葉は、本人にとって大きな実現であり、それを支えた医療者にとっても意味のある成果です。小さな実現の積み重ねが自信や達成感を育み、大きな夢の実現へとつながっていくのです。

●医療と実現

医療現場における「実現」は、多職種が連携して一人の患者の生活や回復を支える中で繰り返されます。たとえば在宅復帰を望む高齢患者の目標に向かって、医師、看護師、リハビリスタッフ、家族などが協力し、その希望を現実に変えていく。その過程すべてが「実現」と言えるでしょう。また、チームで立てたケアプランを実行に移すこと、さらには「患者の安心」を実現する姿勢そのものも、看護職に求められる大切な資質です。

●出題者の意図

このお題を通して出題者が見ているのは、「目標に向かってどのように努力できる人か」「その努力の意味を自分の言葉で語れるか」という点です。また、「夢」や「理想」と「現実」の距離感を冷静に捉えながらも、前向きに行動する力を備えているかどうかも問われています。

単なる精神論ではなく、具体的な経験や視点から「実現」の価値を表現できるかどうかが、評価の分かれ目になるでしょう。

●どう書くか

書き始めに「実現とは何か」という自分なりの定義を述べ、それに沿って経験や医療職との関連を展開するとよいでしょう。自身が努力して達成したエピソード(例:受験、部活動、家族の介護など)を具体的に語ると説得力が増します。さらに、看護職になってからどのような「実現」に関わっていきたいかまで言及できれば、文章に深みが出ます。「自分がどう動き、何を成し遂げたか」が見える構成を意識しましょう。

●まとめ

「実現」とは、想いをかたちにすることであり、その背景には必ず努力と工夫があります。大きな夢だけでなく、日々の小さな目標を一つひとつ叶えていくことも立派な実現です。医療現場では、患者の回復や希望の実現を支える存在として、看護職が果たす役割は大きいでしょう。

このテーマを通して、自分がこれまで何を実現してきたか、そしてこれから何を実現したいのかを言葉にしてみることが、志望理由の深まりにもつながります。

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