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2025.06.28

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題 (36)『発見(800字・60分)』

看護学校の入試の小論文『発見』の画像 京都の看護予備校アルファゼミナール

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題 (36)

⁻『発見(800字・時間60分)』

「発見」という言葉には、何か新しいことを見つける喜びや、未知を明らかにする知的な刺激が含まれています。科学の世界での大発見もあれば、日常の中でふと気づいた「小さな発見」もあります。医療の現場では、ちょっとした異変に気づくことが患者の命を救う「発見」となることもあり、観察力や感性が非常に大切です。このテーマを前にしたとき、「発見とは何か」「なぜそれが大切なのか」「自分にとっての発見とは?」という問いを立てながら考えることが求められます。

本記事では、身近な発見から医療現場での発見まで、幅広く考えを広げるヒントをご紹介します。

●大きな発見・小さな発見

「発見」と聞くと、ノーベル賞級の研究成果や新しい星の発見など、スケールの大きなものを想像するかもしれません。しかし本当に大切なのは、日常のなかで自分の感覚や視点によって得られる「小さな発見」です。たとえば、「いつもと表情が違う」「この患者さんはいつもより食事のペースが遅い」といった小さな変化への気づきも、立派な発見です。

小さな発見の積み重ねが、大きな成果へとつながるのです。

●発見と発明

「発見」と「発明」は似ているようで異なります。発見は自然界や社会に既に存在していたものを見つけること。発明は新しいアイデアや道具を創り出すことです。例えば「重力の法則」は発見であり、「電話」や「インスリン注射器」は発明です。どちらも人類の進歩には欠かせない営みですが、発見は「気づく力」、発明は「創造する力」によってもたらされると言えるでしょう。

看護職においても、発見の力はケアの質を大きく左右します。

●医療と発見

医療の現場では、観察力による「発見」が患者の命を左右します。血圧のわずかな変化、歩行時のふらつき、表情の曇り、会話の中の違和感。こうした些細な変化に気づけるかどうかが、異常の早期発見につながります。大きな医療的発見(新薬、治療法の開発)も重要ですが、現場の看護師や助産師に求められるのは「患者の異変を察知する力」です。

この発見力を高めるには、日頃から観察力と洞察力を養うことが不可欠です。

●出題者の意図

このテーマの出題意図は、「あなたがどんな気づきを大切にしているか」「物事を深く見る力があるか」を見ることにあります。看護・医療の世界では、マニュアルでは補えない場面が多くあります。そうしたとき、自分の観察力や違和感を大切にし、勇気を持って報告や行動に移せるかどうかが問われます。

「発見」というテーマには、こうした職業的資質を測る意味が込められていると考えられます。

●どう書くか

「発見とは何か」について自分なりの定義を最初に示し、それを裏付ける具体的な経験談を紹介すると効果的です。日常生活での気づき(例:友人の変化に気づいて声をかけた経験)、ボランティアでの発見、アルバイトや部活での小さな発見などもよい素材です。医療につながる視点で、「この気づきが患者さんへの配慮につながる」といった未来志向の結びにすることで、より深みのある文章になります。

●まとめ

発見は、日常の小さな「気づき」から始まります。その気づきを放置せず、丁寧に観察し、思いやりをもって行動に移すことができる人こそ、信頼される医療者です。発見する力は、決して特別な才能ではなく、「目の前の相手をよく見よう」とする姿勢から生まれます。

このテーマを通して、自分の気づく力に自信をもち、それを看護職としてどう活かしていきたいかを表現することが大切です。

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