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2025.06.24

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題 (31)『笑顔(400字・時間30分)』

看護学校の入試の小論文『笑顔』の画像 京都の看護予備校アルファゼミナール

看護大学・看護学校の入試で出た小論文・作文のお題(31)

⁻『笑顔(800字・時間60分)』

看護や医療の道を志す人にとって、「笑顔」というテーマは、一見シンプルでありながら奥深く、看護の本質に触れる重要なキーワードでもあります。患者に安心を与えるための表情、信頼関係を築くための第一歩、そして自らの心を支える力。それらすべてに笑顔が関わっています。実際にこのテーマは看護大学・看護学校の入試でも出題されており、表面的な印象だけでなく、自分自身の体験や考えと結びつけて書くことが求められます。

本記事では「笑顔の大切さ」「医療と笑顔の関係性」「印象に残るエピソードの盛り込み方」「出題者のねらい」などを丁寧に解説し、説得力のある小論文に仕上げるためのヒントを紹介します。

●笑顔の大切さ

笑顔は人と人とをつなぐ大切なコミュニケーション手段です。言葉を交わさなくても、やさしい笑顔が相手に安心や信頼を届けることがあります。たとえば、緊張しているときに誰かがふと笑いかけてくれるだけで、気持ちが軽くなる経験をした人も多いのではないでしょうか。

笑顔には、相手の心を和ませたり、場の空気を柔らかくしたりする「雰囲気を変える力」があります。また、脳科学的にも笑顔はストレス軽減や免疫力の向上に影響するとされ、自分自身の心と体を整える効果もあることがわかっています。誰かのための笑顔は、実は自分自身を守る力でもあるのです。

●医療と笑顔

医療現場では、患者との信頼関係を築くことが極めて重要です。初対面の患者が不安や痛みを抱えているとき、最初に交わすのは言葉ではなく「表情」であることが多く、笑顔がもつ力は計り知れません。看護師や医師が穏やかな笑顔で接することで、患者は「ここでなら安心して任せられる」と感じることができます。
病室で不安そうにしていた高齢患者さんに笑顔であいさつをしたところ、表情がやわらぎ、その後の会話もスムーズに進んだということはよくあります。

笑顔は決して軽んじられるべきものではなく、医療者にとっての「ケアの一部」ともいえるのです。

●笑顔が生まれる瞬間

笑顔は無理に作ろうとしても、どこかぎこちなくなってしまいます。だからこそ「自然な笑顔」が生まれる瞬間を大切にしたいものです。患者との信頼が深まり、何気ない会話のなかでふと笑い合えた瞬間や、処置がうまくいき感謝の言葉をかけられたときなど、医療現場には笑顔が自然にこぼれる場面が多くあります。また、同僚とのやりとりの中で生まれる笑顔も、現場でのチームワークを支える大切なエネルギーです。

笑顔は人を癒すだけでなく、「支え合い」を象徴するものであり、その場にいる全員の心を動かす力があります。

●出題者の意図

このテーマで出題者が見ているのは、「笑顔が持つ意味をどれだけ深く理解し、それを自分の言葉で表現できるか」という力です。看護の現場では、知識や技術だけでなく、人としての感性や姿勢が問われる場面が多くあります。だからこそ、「なぜ笑顔が大切なのか」「どんなときにその力を感じたか」といった自身の経験や気づきを交えながら書くことが評価されるポイントになります。

単なる一般論ではなく、「あなた自身の視点」が込められているかが、合否を分けるカギになるでしょう。

●どう書くか

「笑顔」という抽象的なテーマに向き合うには、まず自分の中で笑顔にまつわる印象的なエピソードや実体験を振り返ることから始めましょう。小論文の構成としては、
①笑顔の大切さを一般的に述べる導入、
②具体的なエピソード、
③医療における笑顔の意義、
④助けられた・喜ばれた経験、
⑤看護職として笑顔をどう活かしたいか、という流れにすると書きやすくなります。
また、笑顔を軽く見ず、「その笑顔の裏にある想い」まで言及できると、文章に深みが出ます。

●まとめ

笑顔は、看護という職業において非常に重要な役割を果たします。それは単なる表情ではなく、患者の不安を和らげ、安心感を与え、自分自身の心をも支える「力ある行為」です。小論文では、自分自身の経験をベースに、笑顔の意味を深く掘り下げながら、将来どのように看護師としてそれを実践していきたいかを述べることが重要です。

笑顔を武器にできる看護師になりたい――そうした素直な思いが、読み手の心を動かす文章につながっていきます。

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