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2025.06.06

保健師学校の入試の面接で聞かれた内容(3)『2025年問題について話してください(60秒以内)』

保健師学校の入試の面接で聞かれた内容『2025年問題について話してください(60秒以内)』

保健師学校の入試の面接で聞かれた内容(3)

⁻『2025年問題について話してください(60秒以内)』

「2025年問題について話してください」——保健師学校の面接で、実際に出題された質問です。この問いに対して明確かつ簡潔に答えるには、医療・介護の現状と社会保障の課題、そして保健師としての視点を踏まえた整理が欠かせません。しかも、60秒という限られた時間で要点を押さえて話す必要があります。

この記事では、2025年問題の概要から、面接官がこの質問をする意図、答え方のコツ、さらには小論文対策としての活用法までをわかりやすく解説します。

●2025年問題とは

2025年には、いわゆる「団塊の世代」がすべて75歳以上の後期高齢者になります。これにより日本の高齢者人口が急増し、医療・介護の需要が一気に高まることが予想されています。これが「2025年問題」です。

高齢者の増加にともない、医療・介護サービスの提供体制は逼迫し、人的資源の確保も深刻な課題となっています。例えば、厚生労働省の推計によると、2025年には介護人材が約20万人不足する見込みです。にもかかわらず、近年の人材増加は年間1.7万人程度と、明らかに追いついていません。

また、社会保障費の急増も避けられず、国全体の財政や保険制度にも大きな影響を及ぼすことが懸念されています。

●面接官の意図

このようなテーマを問う背景には、次のような面接官の意図があります。
・保健師として社会全体を見渡す視点を持っているか
・時事的社会的な課題に対して、自分の言葉で意見を述べられるか
・限られた時間の中で、簡潔かつ論理的に話せる力があるか
・高齢社会における保健師の役割を理解しているか


特に「2025年問題」は、今後の保健師業務に直結する課題です。地域包括ケア、在宅支援、介護予防など、保健師がかかわる分野での対応力を問われるテーマともいえます。

●どう答えるか(60秒以内のモデル構成)

以下のように、3つのポイントに分けて簡潔にまとめるとよいでしょう。
①現状把握(2025年問題の説明)
2025年には団塊の世代が75歳以上となり、医療・介護の需要が急増します。それにより、介護人材の不足や社会保障費の増大が深刻な課題となっています。
②国の取り組み紹介(具体策の提示)
国は地域包括ケアシステムの構築や、介護職員の育成、高齢者の就労促進などを進めています。しかし、実際には人材が確保できておらず、制度の実効性が問われています。
③自分の視点(保健師としての関心)
保健師として、地域の高齢者が安心して暮らせるよう、予防・健康づくりの支援や、関係機関との連携を通じた地域包括ケアの推進に貢献したいと考えています。

●まとめ

どう準備するか
2025年問題は、単なる面接対策にとどまらず、小論文でも頻出のテーマです。実際に「高齢化社会への対応策」「地域包括ケアについて」「介護人材不足」などといった形で出題された学校もあります。

日ごろからニュースや厚生労働省の発表資料に目を通し、「なぜこの問題が起きているのか」「社会はどう動いているのか」「自分はどうかかわれるか」といった視点でメモをとっておくと安心です。 また、「2025年問題」の先には「2030年問題」「2040年問題」も控えています。特に2040年には高齢者人口がピークを迎える見込みで、社会のあり方そのものが問われる時代に入ります。

「知らない」と答えた受験生も多かったとのことですから、ここでしっかり準備しておけば、差がつくポイントになるでしょう。

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・介護職の魅力向上策
・高齢者の社会参加と就労支援

★60秒面接対策のポイント★
●数字を1つ入れる(例:介護人材が2025年に約20万人不足)
●国の取り組みを1つ紹介する(例:地域包括ケアシステム)
●自分の考えを簡潔に伝える(例:保健師として予防支援に携わりたい)

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